5本の大きなくすの木は、こんもりとした緑の屋根をつくっている。屋根の下には、カラフルなベンチやテーブルや縁台があり、人びとが集まってきてはベンチに坐り、友だちとおしゃべりをしたり、いねむりをしたり、のんびりと1日を過ごしている。
床の形には、5本のくすの木の枝ばりの形を落とした。雲のような、花のような、やさしく楽しい形で、家具やタイルの形にもモチーフとして使っている。床の仕上げには、古くからの日本の素材である瓦と、黄と紫のタイルを組み合わせて使い、落ち着いたやさしい雰囲気を出している。
しっとりとした瓦の床とカラフルな家具に、木もれ日が落ち、色がはじけ、光がキラキラと輝く。見上げれば木立ちの隙間から青空が透け、さながら風にゆれるカテドラルという感じだ。
所在地: 東京都調布市
用途:駅前公園
敷地面積:147㎡
設計監理:象設計集団
竣工:1985年