進修館

1土地をつくる

半円形の中庭、中心から階段状にせり上がり、ロビーを通り抜け、南面のテラスへ、高度の差は多少でも関東平野では重要だ。

2 軸

二つの光路が建物をつらぬく、一つは南北軸、もう一つは遥か彼方の富士山に向かう。

3 内←→外

中庭に面する半円形のコロネード、光のグラデュエイション。

4 盆

中庭が地から天に向かう。

5 屋根

屋上コンクリートスラブの上はすべて巨峰のぶどう畑、緑の柔らかな屋根。

6 柱の森

コロネード、1階の回廊、二つの光路、南面するテラス、同心円状に、放射状に、また三角に切れ込む形に、中庭から屋上に向かって東西南北のグリッド状に、無数の柱が林立する。

7 光の井戸

二つの光路、光と時、光と季節の関係を感じさせる。

8 柔らかい素材

中庭の芝生、屋上のぶどう畑、ロビーの木レンガ、ぶどうタイル、柔らかいカーブをもつ木製家具群。

9 不思議

すべての形態が不思議。

10 ギザギサタンダン

ダンダン‥‥‥イスの背、窓枠、柱の脚、光路の柱断面、ロビー天井、中庭、屋上。

11色

色のリング、放射線上を同心円に沿って、朝の光から夕方の光まで色が変化する。青紫、桃、桃赤、赤、黄赤、黄、黄緑。

12 木を植える

コンクリート部分には蔦がからみ、庭には緑がいっぱい、屋上はぶどう畑。

所在地: 埼玉県宮代町

用途:コミュニティセンター

延床面積:2955㎡ 

構造・階数:RC造/2階

竣工:1980年5月

2009年 第8回日本建築家協会25年賞